久しぶりに花の写真を載せます。
造園屋のブログのくせに、花の写真が吃驚するほど少ないこのブログ。

地元である城陽の川、〝古川〟です。

先月まで懸命に45000㎡の芝張を行っていたあの川。
2㎞ほど上流になります。

私が子供のころは、工場などの排水で汚染され、
生き物が住めなかったほど恐ろしく汚かった川。

10年ほど前から『古川を美しくする会』みたいな会が立ち上がり、
活動をされているというような話を聞いておりました。

残念ながらご縁なく、私はその活動には携わっておりませんが、
日に日に少しずつきれいになっていく古川を眺めつつ、
嬉しい気持ちとともに、この素晴らしい地元愛の精神に
尊敬の念を抱いておりました。

この咲き誇る染井吉野桜と新葉をたなびかせた枝垂れ柳の植栽も、
その活動の一環でしょう。

まだ植えられてから数年ほどしか経っていないので、
成長の早い柳に比べて、桜はまだまだ小ぶりです。

川端で花見が出来るようになるまでには、
あと30年、せめて10年はかかるでしょう。

だけど、私はこのまだ早熟な風景が大好きです。
どこかの誰かが、未来を思い、
次の世代のために桜の苗木を植えつけたのだと考えると、
たまらない優しさが心の内から溢れてきます。
まるで、自分が優しくなったのではないかと、錯覚するくらいに。

まさに福を植える。
植福(しょくふく)の精神です。

この若々しい桜並木を眺めていると、
あらためて木を植えるという行為は、本当に優しくて尊いなぁと感じます。

そしてやっぱり私は、自分の職業を誇りに思うと同時に、
木を植える人でありたいなぁと思うのであります。