芒種     腐草蛍と為る
ぼうしゅ   ふそうほたるとなる

 

今の季節を二十四節気と七十二候ではそう呼ぶそうです。

腐草、蛍と為る。
昔の人は、腐った草が蛍に生まれ変わると信じたそうな。

ともかく、もう蛍の季節となりました。
我が家は田舎なので、ちょっと車で走って川原に行けば、
ふわふわと明滅しながら飛び交う蛍が見られます。

田舎に住んで自慢できる、数少ない自慢のひとつです。
と言っても、ひいふうみいと、数えるほどしか見当たりませんが。

もう蛍の季節ってことは、ゲンジの季節でもあるわけです。

…あぁ。
〝ゲンジ〟ってのは方言らしいです。

普通一般には〝クワガタムシ〟って呼ぶそうです。

関西? なんでしょうか。
京都だけかな?
いや、もっと限定して、この辺の郡だけかも。

よく判りませんが、こっちではクワガタムシのことを〝ゲ・ン・ジ〟と。
そう呼んでいます。

つうか。
大体クワガタムシって言い方、なんか強そうじゃない気がします。

そもそも〝クワガタ〟って、〝鍬形〟ってことでしょ。

鍬形虫。

畑を耕す鍬。

 

強そうじゃないし、格好わりィ。
だって農具ですもの。
いや、便利ではあるけれど。

それに比べて〝ゲンジ〟って呼び名はなんかカッコいいです。
漢字も語源も知りませんけど。
響きがいい。
〝ラオウ〟みたいなもんです。

ちょっと口に出して言ってみます。
「ラオウ」   「ゲンジ」  ほら。
響きがもう強そう。

まぁ、完全に私的な感覚ですが。

ともかく、概ね男子は大人も子どもも、この季節になると。
大スズメバチやムカデやヤブ蚊の脅威に晒されながらも、
この虫を採ろうと懐中電灯を片手に、夢中で山の中へ入っていくわけです。

話は少し飛びますが、わが社はこの夏、
ちょっと大きな造園工事をさせていただけることになりました。

〝ちょっと〟と書きましたが、これは謙遜です。
まぁまぁデカいです。(この〝まぁまぁ〟も謙遜です)

この夏、となり町である宇治市に、レストランや休憩室等も完備した
温泉施設がオープンする予定でして。

その露天風呂の石組と造園工事を松原造園がさせていただくことになりました。

現在、着々と建築工事が進められています。

 

ハイ。
その温泉の名はズバリ

宇治天然温泉 源氏の湯

 

温泉ですから。
何千人、何万人という方が、癒しと安らぎを求めてこられることになるわけです。

その癒しと安らぎの空間を演出する担い手が松原造園というわけです。

そう。
我々が手掛けた絶妙な石組に満たした温泉に、ゆっくりと浸かりながら
竹林をイメージした庭を存分に楽しんでいただく。

おっと。
竹林なんていうキーワードをうっかり口走ってしまいました。
勝手に公表しちゃあ、怒られてしまいます。

とにかく、工事の規模もさることながら、
何千人、何万人の方に見られる仕事なわけでして。

とにかく気合入れないと!!
集中しないと!!

そらもう、否がおうにも力が入ってしまってます。
高見盛なみに、今自分をバシバシに叱咤してます。

てなわけで、今年の松原造園の夏は。
海水浴なし。
水着の美女もなし。
無論、ゲンジ採りもなし!!

かわりに、庭づくり一筋の
ノーバカンスな〝源氏の夏〟になりそうです。

↓↓宇治天然温泉 源氏の湯の情報は

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源氏の湯 露天風呂、石組。順調。