$庭志から庭師へ
今日はこんな本から変わった植物をご紹介します。
生涯、2枚の葉を伸ばし続け、1000年以上も生き続けている。
そんな植物がいるんです。
その名も『奇想天外』。
このネーミング。
珍しい植物なだけに、『奇想天外』ですと?
そのネーミングセンスはまんま過ぎて全然奇想天外でも何でもないですが。
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別名を砂漠オモト。
別名まで見たまんまです。
せっかく希少な植物なんですから、ちょっとくらいひねってやりましょうよ。。。
この奇想天外は南アフリカのナミブ砂漠ってとこにしか生息していないそうで、
一属一科一種でシーラカンスに匹敵するほどの珍しい植物だそうです。
一体コイツは何なんだろうと、少し生態を調べてみました。
種子から芽吹き、双葉を出す。
次に本葉を出す。
ここまでは同じ裸子植物の松なんかと一緒だそうです。
で、その次は上へ伸びる芽を出す。
…はずですよね。普通は出ます。
太陽に向かって成長していくんです。植物は。
なのにコイツは芽を出しません。
もう生涯、葉芽を出すことはないんです。
代わりに2枚の葉を伸ばすんです。延々と。
葉は1年に10cm~20cmずつ伸び、長さとともに、幅も広がってゆきます。
葉幅が広くなれば、とてもまともな形ではいられないのでズタズタに裂け、
裂けたそれぞれはうねりながら伸び続ける。
そして、うねった葉先は熱い砂漠の砂で灼かれ先端から枯れ込んで行くのだとか。
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この写真の個体は樹齢推定1600年だとか。
ひねって裂けまくって、何が何だかもうわかりません。
しつこいようですが、名前は全くひねってないんですけどね…。
一体、コイツの進化の過程で何があったのでしょう。
コイツは明らかに自分を見失っています。
学者が調べたところによると、もし葉っぱが無傷で伸び続けたとすれば、
樹齢2000年の老木の場合、計算では陸上競技の400mトラックを
3mの幅で覆う量に匹敵するんだとか。
尤も、そこまで伸ばせることが出来たとしたら、
水分を維持すること自体が困難になり、自滅してしまうのでしょうけど。
なんと言ったらよいのでしょうか。。。
もうコイツには『頑張れ!!』と言ってやるくらいしか思いつきません。
どうです?
みんなで『頑張れ!!』って言ってやりに行きませんか?
都府立植物園に。。。
そうなんです。
実は京都府立植物園にいるらしいんですよ。
知らなかったな~。
$庭志から庭師へ
植物園のはまだまだ小さいので、可愛らしいな。
ん~ナニナニ? 京都は遠い人もいるって?
あそう。
じゃあ、いっそのこと買っちゃいます?
奈良多肉植物研究会が定期的にネット販売しているようですよ♪
あなたも一鉢いかがでしょうか?
うまく育つかどうかは保障できませんが。