目が覚めると、自分が見知らぬ部屋で寝ていることに気付いた。

目玉だけの動きで辺りを見回す。

横たわる中年の姿が見えた。

見覚えのある背中。

―――ん、あれはノブヲさん。

昨夜の出来事が脳裏に浮かんだ。

―――ああ、そうか。ここは奈良のぞのさん家だ。

昨夜、TOKUSAのメンバーと呑んでたんだ。

昨夜の宴会はコチラ→ 金賞!!祝賀会③ 宴の時間

昨夜の宴会途中に熊本の武蔵さんから頂いた『ウコンの力』ならぬ『スイカの力』を飲んだためか、頭は痛くない。しかし、やっぱりボ~っとしている。

起きるのが面倒なので、とりあえず2度寝を決めこむことにする。

いやいや。

寝たらあきまへんがな。

今日2日目はメンバー全員で『やまと花ごよみ』に行く予定。

でもまーちょっとだけ寝させてよ。

いやいや。あきまへんがな。

こんな独りやり取りを数回繰り返した後、ウダウダと服を着て、なんとか出かける用意を整え、さあ出発です。

今日1日と、時間は十分あるので、メインの『やまと花ごよみ』は最後に取っておき、とりあえず奈良を観光することにします。

向かった先は池泉回遊式庭園の依水園(いすいえん)。

庭志から庭師へ

ここの庭は前園と後園に分かれています。

前園は江戸時代初期につくられ、後園は明治後期と比較的新しい庭園です。

庭園の拝観料受付付近で目に付いたのが、この竹垣です。

庭志から庭師へ

矢竹をつかった竹垣。

スッキリしたデザインが好きです。
現代の日本建築に良く似合いそうです。

そして、前園の庭。

庭志から庭師へ

江戸時代初期につくられた庭園です。

訪れたのは紅葉シーズンです。
庭園が一番美しい季節なんですが、なんか荒れてる感じですね。
ちょっと整備する必要がありそうです。
石積みの間から生えた草木は8割くらい取り除いた方がいいです。

私には『詫び』とか『寂び』というよりも『汚い』と感じてしまいました。

ま、私感ですので。

つづいて後園の庭。

庭志から庭師へ

こちらの庭は明治後期につくられた庭です。
さすが、新しいだけあって綺麗に整備されています。
作庭当時と、ほぼ変わっていないのではないでしょうか。

左奥に東大寺の南大門が見えます。
その奥の茶色い山は若草山です。

実はこの依水園の隣りに吉城園(よしきえん)という庭園があります。

庭志から庭師へ

右が吉城園の入り口で、左が依水園の入り口。
ホントに隣り同士なんです。

ついでと言っちゃあ失礼ですが、こちらの方もお邪魔してきました。

ですが、残念ながら、この庭園には魅力を感じなかったもので、写真は一枚もありません。

代わりに茶室の写真はいっぱい撮ってます。
庭志から庭師へ
庭志から庭師へ
庭志から庭師へ
こんな感じで。

実は、年が明けて時間に余裕が出来たら、自宅に広縁をつくろうかなんて考えていまして、その資料として撮影したものです。

さて。このあと一行は、やまと花ごよみに向かうわけなんですが・・・。

次回、金賞!!祝賀会の巻、最終回につづきます。