庭志から庭師へ-aus16

どこかの道すがら、オージービーフを誘導するカウボーイと遭遇。

 

 

オーストラリアに行った目的は2つ。

エアーズロックと釣り。

それだけです。ええ、それのみです。

私はオーストラリアに行くまでは建設業の現場監督をしていました。

その会社をわざわざ辞めて、オーストラリアに行きました。

ハイ、無責任。

因みに、造園業をはじめたのは、オーストラリアから帰ってきてからです。

 

そして、一緒に行った友人は既に親子でタイル業をやっていたのですが、「お父ちゃん、お兄ちゃん、後頼むわ」と、勝手に飛行機で飛んで行ってしまいました。

ハイ、無責任。

 

 

坂本竜馬のTシャツを着て喜んでいることからも窺えますように、非常に残念な二人です。

で、目的のエアーズロックは登ってしまった。

残るは釣りだけ。

釣りといっても、梅宮のたっつあんや松方の兄貴のようにクルーザーでカジキを狙ったりするような豪快な釣りではありません。

その辺の海や川で、岸から糸を垂らすだけです。

庭志から庭師へ-aus15

第一、バスロッドとテンカラ竿(和風フライフィッシング)しか持ってませんもん。

早い話、どうでもいいんです。釣りなんて。

 

 

 

日本にいる家族や友人たちは、日々精進して仕事に取り組んでるのに、一体自分たちは勝手気儘に遊びほうけている。

ひょっとして、俺たちはダメ人間じゃないのか。

いやいや、こんな旅は人生で2度とない。もっと楽しむべきである。

葛藤が続き、とりあえず呑んだくれながら会議します。

庭志から庭師へ-aus14

「・・・どうするよ。」

「・・・とりあえず、北に向かうか。」

「そやね・・・。オーストラリア、ラウンド(一周)するか。」

 

 

 

結論。

―――ダメ人間になってしまおう―――

思いだすなぁ⑤へつづく。